2015 March

 

 
 
 
 
大きな出来事を消化する時間もないまま、新しい月を迎える。桃の節句は母が大 好きだった行事、子供の頃のさまざまな思い出が蘇る。やるべき事の多 さを前 に悲しんでいる余裕もなく、とにかく桜餅を頂いて季節が過ぎるのを静かに待 つ。華やかなちらし寿司も今年はなし、早く元気になれますよう に・・・。

 

 


 
 
とにかくまずパリに帰って、長い間の留守を埋めなくては・・・。主人のローマ の出張に合わせて久しぶりのアリタリア航空。成田のラウンジも、ロー マのラ ウンジも本当に懐かしい。この半年はラウンジでスプマンテを頂く余裕すらな かった。カリフォルニア・ロールのような「もどき寿司」が妙に美 味しい! ローマに着いてイタリアらしい色合いのラウンジで寛いだら少し気分も晴れてき た。距離を飛ぶ事で思考も変わることはこの20年で実証済 み。築いてきた今 のライフスタイルを上手に使って、悲しみをリカバリーしたいもの。

 

 


 
 
主人と同時期にパリに居るのは約一年ぶり。母の看病も終わり、一段落は悲しい けれどパリの自由な雰囲気はやっぱり元気になる。久々のロングフライ トの後 は我が家の定番、ヴェトナミアンのレストランへ。たっぷりの香草と爽やかなラ イムの香り、デットクス効果も高そう。それにしても本当にホー チミン・シ ティのようなこのレストラン、パリのど真ん中とは思えない。

 

 


 
 
パリも少しずつ春らしくなっていて、長い間居なかったことを実感する。懐かし い顔に次々に会いとても嬉しい。久しぶりに頂くロゼワイン、春らしい 子羊と 白いんげんの煮込み、どれもこれもが夢のように美味しい・・・。

 

 

 
 
 
 
マルシェでその日が食べごろのカマンベールを買ってきて、いろいろな種類のド ライフルーツやナッツと組み合わせて頂くのはなかなか楽しい。思わぬ 味の発 見があったり・・・。

 

 


 
 
ローマに行くといただく事が難しいエスニック、主人の出発前は決まってこのラ オス料理へ。ラオスの首都、ビエンチャンの味そのままのこのレストラ ン、セ タ・パレスという美しい白亜のホテルを思い出す。 辛い物がいただけない私には、香草とライムの香りがとても嬉しい。

 

 


 

 
 
パリの父のような存在のドクターと久しぶりにランチをご一緒する。悲しいご報 告に私を慰めようといつものビストロではなく、私好みの「静かな白い インテ リア」のレストラン。「MOMI、こういう雰囲気が好きでしょう?」一つ星レストランのランチは毎回感激するけれど、お料理 は重くな く繊細で、サービスもきめ細かい。真っ白で静かな空間で繊細なお料理とシャン パンの泡・・・。何だか夢のような気がする。ドクターの優し いお心遣いに感 謝する。

 

 


 
 
エールフランスのラウンジも何だか本当に久しぶり。夕方の便で主人の居るロー マへ。サンドイッチをつまみつつシャンパンを頂いて久しぶりにいろい ろなフ ランスの雑誌に目を通す。まだサマータイムの始まりには少し早いけれど、日が 長くなって来てパリも春の訪れを感じる。夕暮れまでのこの時 間、飛び立つ飛 行機が本当に美しい。

 

 

 

 
 
本当に久しぶりのローマ・・・もうどのくらい来ていないだろう?長いお付き合 いの建築家B 教授ご夫妻の美しいアパルトマン、以前スティさせて頂いた時とず いぶんインテリアも変わっていて、そんな懐かしい話も。奥様は都市計画の教授 で私と前後し てポルトガルから帰国。B 教授と主人は隣のラクイラという町か ら一緒に帰宅。ヨーロッパのアーティストらしい「皆が移動している!」という 今晩。ラクイラからの素晴らしいモッツァ レラ、面白いチーズも数種類。デ ザートのチョコレートはナッツがモザイクのようで美しい。濃厚なデザートワイ ンと併せて頂くと正にヨーロッパの 味!

 

 

 
 
ようやく久しぶりのパリ、ローマを終え空港へ。アリタリアのラウンジはト リュッフのプロモーションだとかで、芳しいトリュッフのペンネとスプマン テ となかなかゴキゲン。昔は「反り返ったサンドイッチ」しかなかったの に・・・。パリの溜まっていた仕事を何とかやり終えて少しほっとする。スプ マンテが美味しい!

 

 

   
 
 
Plats index パリとローマからのチーズやジャムを母の残してくれた古いカッティング・ボー ドに。最期の時を一緒に過ごして下さった方としみじみ頂く。もうスグ 4月、 元気を出さなくては・・・。 page top

home